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映画 『 デンデラ 』 感想 :: 2011/06/29(Wed)



映画『デンデラ』を観てきました。

20110615192301_0.jpg

もしかすると「映画ファンでもこの『デンデラ』という作品の存在を知らない方も多いんじゃないか?」と思ってしまうくらい、メディアへの露出の少ない本作ですが……これがなかなか凄い映画なのです。

今回はネタバレは少なめに抑えて、この『デンデラ』という作品に興味を持ってもらいたいという主旨で感想をまとめたいと思います。

まずは簡単にあらましを紹介すると……

とある山奥の村。この村は掟により支配されている

掟の一つに『70歳を越えて生存している者は、年明け早々の雪深い”お山のお参り場”へと入り極楽浄土へ旅立つべし』というものがある。

体裁は『極楽浄土へのお参り』となっているが、要は『口減らし』いわゆる『姥捨山』の風習である。

村は貧しく、作物の収穫も少ない。

『働きの悪くなった者を切り捨て、村という共同体を維持する為』老人達は”お山”へ捨てられてゆくのである。

この物語の主人公である斎藤カユは”お山のお参り場”に運ばれ、そこで極楽浄土への旅立ちを待っていた

陽も落ち寒さが一段と厳しさを増す中、手足の感覚は無くなり、遂に意識も途切れてしまう

もうこの世で目覚める事はない……その筈だった。

しかし……斎藤カユは目覚めた

見知らぬ場所で。

そこは『デンデラ』と呼ばれる場所

”お山”に捨てられた『女』たちだけで構成された共同体がそこにあった。

と、ここまでが導入部ですね。

この『デンデラ』は30年前に山に捨てられた、三ツ屋メイの『執念』から生まれた共同体なのですが、全て女で構成されています。

『男尊女卑』の環境にある村、『掟』に縛られた村、『働きづめに働いた女たち』を捨てた村。

その村へ復讐する為、30年という年月をかけ築き上げた共同体。

斎藤カユを迎えることによって、その構成員は50人まで達しました。

いよいよ三ツ屋メイと『デンデラ』の女たちによる、村への報復が始まろうとするのですが………

と、これ以上のストーリーは語らない方が良いですね。

なるべく『何も知らない状態』で鑑賞した方が、衝撃が大きいと思いますし。

キーワードを何点か提示するにとどめておきましょう。

『襲撃派』『穏健派』『雌熊』『肉』『血』『死闘』『生』『死』『覚悟』『希望』『復讐』

さて……どんな物語が想像できますでしょうか?

『興味のある方は劇場へ』と言っておきましょう!

特別興行の為、鑑賞料金1000円でご鑑賞になれますよ!

……と、前置きが長くなりましたが感想へ。

この作品のテーマは『生きるとは?』などの単純な物ではないと思いますね。

もっと『陰鬱』な何か。

考えてみれば……

登場人物は『老女』ばかり

様々な人物が『デンデラ』で生活していますが、ここには本来の意味での『発展性』はありません

仲間を増やす事はできても『新しい何かを生み出す事』は出来ないのです

活気があっても淀んでいる

結束があっても倫理はない

ここで生活する老女たちに欠けていたもの。

『目に見える現実、見たいと思っている現実しか見ていなかった』からこそ……『個人としては様々な思想を持っていても、この共同体全体としては”ある執念”に捕われていた』からこそ……『デンデラ』の行く末は決まってしまったのだと思います。

何というか今の日本と同じ空気感が『デンデラという共同体』に感じられるのですよね。

まあ……話が大きくなり過ぎました。

もっと単純な感想に流れを戻しましょう。

個人的の感想をつらつらと。

『映画としての格』は『中の上』な感じですね。

旧くからの『日本映画』っぽい『日本映画』です

目新しい画面作りや演出はないものの、安定感のある作風が全編貫かれています。

面白かったのは『斎藤カユ 御歳70歳』がこの映画の中では『娘』に見えてしまうところ。

この映画にはごく一部の場面を除いて『老女』しか登場しませんし、主人公なので他のキャストとのメイクの違いもあるのでしょうが……充分お美しかったですよ。

あと、物語の展開上かなりエグイ場面(あまりしっかりと画面には映されませんが)もありますので、血が苦手な方は要注意かもしれませんね。

ラストシーンの潔さも良かったと思います

はたして……斎藤カユは『どんな想い』であの光景を見ていたのでしょう?

観終えた後に不思議な余韻を残す映画でした。

先ほども記しましたが、鑑賞料金も割安なので、興味のある方はぜひ劇場へ行って下さい。

この料金であれば個人的にはオススメです!



とりあえず予告編を貼っておきますね。







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デンデラ



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